今より記す内容は、 ある政府機関関係者によって、 最高機密事項として闇の中に葬り去られる処を、 偶然、 手に入れたモノである。 自らの危険を顧みず、此処に公表するが、 これを目にした皆様の安全をも保障できない事を先に断っておく。 書物の名は『当方見聞録』 ちなみにこれは、『東方見聞録』の誤字では、決して…ない。 〜〜地球は丸い〜〜 世の学者どもは、 「この大陸の果ては滝のように海が落ち、 大地を巨大な神たる象が支えている」 と云って、はばからない。 だからこそ、 私が見てきたこの事実は、 決して公表してはならないのだ。 世が大混乱に陥るのが、目に見えているのだから……。 私は東へ進む内に、BABAという町に来ていた。 何かの意志に導かれるままに、とある居酒屋へといざなわれて行った。 そこには、ある集団が居た。 私はなぜか、その集団から目が離せなかった。 「人数は…9人か。」私はつぶやく。 その者たちは、自分たちを色で呼びあっているようだった。 顔の長〜い、若づくりをした男は、 『BLUE』と呼ばれていた。 また、『部隊長』とも呼ばれていた。 (私設軍人であろうか?) 率先してギャグをかまそうとする、その男は、 周りの隊員と思われるメンバーに、容赦ない突っ込みを入れられる度に、 嬉しそうに酒を呑んでいた。 どうも、久々に会うメンツのようだ。 男が4人に、女が5人。 『LUMINOUS』と呼ばれている女は、すでに出来上がっているようだ。 ケラケラと笑いながら、耳慣れない言語を口走っている。 「ケニア…、マラリア…、イモ虫…」 何の事であろうか? もしかして、彼女は、暗号解読の工作員要員では…。 その隣に居る女は『ORANGE』と呼ばれている。 LUMINOUSとは、随分と中が良い様だ。 「KANSAIBEN」という言語を扱っていた。 今朝の接近戦で、胸に大きな傷を負ってしまったらしい。 『WHITE』と呼ばれている男は、戦闘車を自由自在に操る、スペシャリストらしい。 めっぽう、酒には弱いようだ。 手には指輪をジャラジャラと…。 男4人の中では、最も、お洒落な感じがする。 『GRAY』と呼ばれている男は、小太り。 冷静沈着に、戦況を見つめているのが得意そうな感じがする。 どうやら腹黒さは、計り知れない。 だが、不意打ちの攻撃には為すスベを無くし、弱りやすい。 頭脳戦が得意という事であろうか? 『PURPLE』呼ばれている女は、ダイナマイトバディだ。 しかし、その格好は、 まるでロシアの猟師を思わせる程の重装備だ。 おそらく、全世界対応の、特殊工作部隊かと思われる。 『GREEN』と呼ばれている男は、BLUEと一緒にギャグを連発していたが、 正直…サムい。 戦う相手を見事にフリーズさせて、接近戦に持ち込むのが 彼の最も得意な戦術なのではないだろうか。 その命中率! ある意味、見事な技使いである、 『BLACK』と呼ばれている女は、天然ボケのようだ。 皆から、たまに「しいたけ」とか「サー」とか、呼ばれていた。 天然ボケ攻撃で油断させるも、 実は 将校クラスなのであろうか? WHITEとGRAYの天敵でもあるらしい。 BLACKが連れて来た『YELLOW』と呼ばれている女は、 パカパカと、尋常ではないペースで、酒をあおり そして、なぜか背中に針を、何本も刺していて平気な顔をしている。 間違いなく 彼女は、特殊訓練のスペシャリストなのであろう。 9人は決起するかの様にグラスをぶつけ合い、その中身を一気に飲み干した。 そして風のように散って行った…。 彼らは一体何者なのか!? 私には判らない……。 しかし 彼らは必ず“何か”を起こす。 私の六感が、そう、云っている。 ……今はまだ、その時を静かに待つことにしよう。 ………2002年1月10日。 その場所は… 『当方見聞録』 ド〜〜〜〜〜〜ン(SE) チビマルコムX |
注意 このHP全てのページの無断での転載・使用は、御遠慮下さい。