STORY
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網膜色素変性症を発症した女“藍子”
いずれ彼女は視力を失ってしまうかもしれない、この病気は未だ治療法は模索中である
と、担当医師“今野”より打ち明けられる、藍子の恋人“赤木”。
今野は赤木に、臨床段階まできている最新の人工網膜チップを使用する方法があると伝
える。
次期医院長候補であった今野は、この手術により確固たる地位と名声、そしてなにより
も最新の技術を試すモルモットを手に入れるチャンスであったのだ。
今野の算段も知らず、2人の未来の為、手術を依頼する赤木。
しかし、ライバルの“黒田”医師によりその実験材料・手柄は横取りされることになる。
黒田は、赤木と藍子を説得し、まんまと自分のオペを受けさせる事に成功する。
その手術方法は、この病気ではまだほとんど成功例のない、人から人への網膜移植手術
であった。
しかし手術は成功。一夜にして、黒田は病院中の注目を浴びる存在となる。
しかし、なにより新鮮な網膜は中々手に入らないモノである。タイミングよく網膜の提
供者が現れたと話す黒田、だが今野は、黒田にはそのようなコネが存在しないハズと不
審に思った。
手柄と実験材料を横取りされた今野は、看護婦“羽田”を使って、疑惑の移植手術の調
査を始める。
一方、藍子にはある怪異な現象がおきはじめていた。
自分を殺そうとする、男女の白昼夢を見てしまうのだ。
退院した藍子は、実際にその男女、“青島”と“ミドリ”に出会ってしまう。
が、何かの影にに怯える2人は、藍子にはまったく覚えがないようであった。
2人が怯えているものとは?
そしてもう一つ、藍子は入院中から続く、“謎の男”との不思議な密会が続いていた。
男自身、自分の正体が判らないという。
神出鬼没の男は一体何者なのか?
そして、謎の探偵、“マーロウ”と“イチロウ”。
彼らは一体、何を追いかけているのか?
物語を造る複数の糸は徐々に束ねられていく。
藍子が見えているものは真実なのか?
そして、真の黒幕は・・・。
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